広がり続けるデマや炎上に僕らはどのように対抗すべきか。
Twitterに広がり続けるデマ
今日は地震があって、午後からずっと大変で、でも、僕の住んでいる地方は全然揺れたわけでもなくて、だからボーッとTwitterを眺めていた。
僕(@Medr)のTLにも地震に関係する話題は大量に溢れかえっていて、みんなが情報を共有しようと公式/非公式を問わずRTをしている様子だった。
だけれど、眺めているとどうにもおかしい。
URLを貼るのは避けるが、”三時間後の余震が危険!”だとか、”男性は危険が迫ると生殖本能が活発に〜”だとか、”工場から漏れた科学物質で危険な雨が!”だとか、”朝鮮人が井戸に毒を”だとか、信憑性の無いpostが、何度も何度も流れてくる。
そいつは毎回毎回、発言者が違ったり、RTしている人が違ったりしていた。
お陰で、被災者の方が必要な情報に辿りつけない、混乱した状況に陥っていた。
少しでも考えれば、誰もが怪しいと思うはずのpostなのに、なんでこんなことになってしまったのだろう。
Twitterはデマが広がりやすいシステムである。
僕が思うに、Twitterはデマや流言に本当に弱いシステムである。
理由は大きく二つに分けられる。
それは
- 公式RTに掛かる手間の少なさ
- 非公式RTにおける文責の取りづらさ
である。
公式RTに掛かる手間の少なさ
- 公式RTはwebからであれば2クリックで利用が可能である
- クライアントによっては1クリックで利用が可能な場合もある
- 公式RTをする際に、デマや文責等についての注意が喚起されるわけでもない
これらの要因が、手軽に”有益な情報を皆と共有している”という幻想を促進させ、結果として、ユーザーに情報の取捨選択をする余地を与えていないのではないか、と考えられる。
非公式RTにおける文責の取りづらさ
更に非公式RTには以下の点が加わり、よりデマを広げる要因になっている。
- 意図せずデマを広めてしまった発言者が、元のpostを消去した場合でも、非公式RTされたpostが残ってしまう
- 訂正を広めようとしたとしても、その訂正postが元postと同規模まで広まる場合が少ない
以上から、非公式RTは文責が取りづらく、結果、誰も情報元が分からない形でデマが広まってしまう、と考えられる。
では、どうしたらデマや流言が広がるのを止められるのか
先まで述べてきたとおり、Twitterはそのシステムにデマに対する脆弱性を抱えている。
だからこそ利用者は、postしたい内容の真偽や、RTしたい発言のそれを、自分で判断する必要がある。
具体的には以下のとおりである。
- postしたい内容は出来る限り1postにまとめる
- 無理な場合はTwitlongerなどの延長サービスを利用する、”(続く”で終わらせる等、発言が途中で切れることのない様に心がける
- 非公式RT対策として、Blog等、訂正可能な媒体で意見を述べるように努め、Twitterには見出しとURLのみを投稿する
- Blogを訂正することで、間違った情報が広まることを防ぐことができる
- RTする場合には公式RTやPermalinkの掲載を心がける
- RTする前に、その情報の真偽を確認に努める
- 発言者が何者なのかをまず確かめる
- パニックが起きるような危険な情報や写真はRTすべきではない
- URL付きであれば飛んでみて、信頼できるサイト(報道各社など)の文章であるかを確認する
これらのことは、全て自助努力によるもので、すぐに効果があるわけでも、完全にデマが防げるというわけでもない。
だけれど、僕らひとりひとりの姿勢次第で、被災した人たちはデマによるパニックに陥ることなく地震から立ち直ることが出来るかもしれないのだ。
……
最後になりましたが、地震による被害に遭われた方々が、一刻も早くその被害から立ち直れることを願っております。